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40代独女のMOMOです。(プロフィールはこちら)
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窪美澄さんの小説「朱より赤く 高岡智照尼の生涯」のご紹介です。
実在した尼僧、高岡智照(たかおか ちしょう)の生涯を史実にもとづいて描かれた物語です。
高岡智照は13歳で舞妓としての人生をスタート
紆余曲折をへて、38歳で出家し京都の祇園寺を再興した尼僧です
高岡智照(たかおか ちしょう)さんの存在を全く知りませんでしたが、
彼女の波乱万丈な人生と、そのたぐい稀な美貌に引き込まれ、あっという間に読破しました。
明治時代の色街や、芸者さんの文化に興味がある方にもおすすめの一冊です。
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作品紹介 高岡智照、その波乱万丈な人生
タイトル 「朱(あか)より赤く 高岡智照尼の生涯」
著 者 窪 美澄(くぼ みすみ)
出 版 社 小学館
発 行 日 2022年1月31日
※こちらの記事は可能な限りネタバレしないように書いています。
「朱より赤く 高岡智照尼の生涯」は実在した尼僧高岡智照(たかおか ちしょう)がモデルの小説です。
12歳で実父に大阪の置屋に売られ、13歳で舞妓としてデビューした高岡智照。
その稀有な美貌からすぐに人気を博します。
14才で結婚を約束した恋人の誤解を解くために、自らの小指を切り落とします。
この事件をきっかに大阪から東京に居を移し、新橋で芸妓・照葉(作中名は琴葉)として再出発します。
当時、照葉のブロマイドは売れに売れ、新橋でも人気は絶頂へ。
17歳で贔屓客の妾となり落籍、22歳で愛人関係を解消し再び大阪に戻ります。
その後も波乱万丈の人生を歩みます。
結婚→アメリカ外遊→アメリカ人女学生との同性愛→映画主演→自殺未遂→年下男性と駆け落ち→離婚→松竹の大部屋女優(この頃から著述活動も始める)
やがて郷里に戻り隠棲するうちに尼への思いを強くし、38才で出家。
荒廃していた祇園寺を復興させ、98歳で死去します。
小説「朱より赤く 高岡智照尼の生涯」は彼女の人生が史実にもとづいて一人称(主人公目線)で描かれています
作者紹介
窪 美澄(くぼ みすみ)さんてどんな人!
- 1965(昭和40)年、東京生まれ
- フリーの編集ライターを経をへて、2009(平成21)年「ミクマリ」で第8回R-18文学賞大賞を受賞
- 2011年、受賞作を収録した「ふがいない僕は空を見た」で第24回山本周五郎賞受賞
- 2022年、「夜に星を放つ」で第167回直木賞受賞
子育て中の40代で作家としてデビューされた窪 美澄さん
個人的には作品の幅の広さと、すぐに作品の世界に引き込まれる吸引力に魅力を感じています
感想
「東京の芸者でで修正がいらないのは琴葉だけ」
東京のブロマイド屋に、そう言わせしめるほどの琴葉の美貌。
「朱より赤く 高岡智照尼の生涯」は実在の尼僧の生涯を描いている小説ですから、
高岡智照さんの容姿が気になって仕方ない…
読みながら「高岡智照 画像」とググらずにはいられませんでした。😅
12歳で実父に置屋に売られ、13歳で舞妓デビューするやいなや半ば強姦されるように老いた客に水揚げされてしまう琴葉。
その後もわずか14歳で小指を自ら切り落としたと思いきや、今度はアメリカで同性愛に走ってみたり…
怒涛の勢いでストーリーが展開していきます。
「こんなにも壮絶な人生を送った女性がいたのか…」
ただただ驚きながらも、ページをめくる手が止まりませんでした。
が、正直いって主人公に共感できる部分はほとんどありません。
それでも物語に引き込まれたのは、一人称で丁寧に主人公の心情が描かれているから。
身を売って生きるしかない自身への憐憫が、読んでて切なくなる…。
あまりにもぶっ飛びすぎた琴葉の人生に共感はできなかったけど、心情を想像することができたんです
テンポよくストーリーが進むので、98歳で天寿をまっとうした一人の女性の人生を夢中で読破してしまいました。
まだ女性の権利や人権が確立する前の時代に、もがきながらも生き抜いた一人の女性の生き様をみた気がします。
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