【体験記】40代からの乳がん検診~再検査まで。流れ・費用・感想

人間関係・体験談

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みなさんは乳がん検診を受けたことがありますか?

私は先日、自治体が行っている乳がん検診を受診しました。

  • 厚生労働省が定めた乳がん検診の指針に基づいて、自治体では乳がん検診が実施されています
  • 対象は40歳以上の女性、頻度は2年に1度、検査内容は問診とマンモグラフィが基本です

今年の春ころ、自治体から乳がん検診の案内のハガキが届いていたことを思い出し、先日受信ました。

3週間後に届いた検査の結果は…

「今回の検診の結果、精密検査を受ける必要があると判定されました。」

予想していなかった結果に、私はしばらく呆然としました。

え?私、乳がんかもしれないってこと⁉

もちろん、再検査が必要なだけで乳がんだと決まったわけではありません。

しかし自治体から届いた本人あての通知には、詳細は記載されていませんでした。

今まで考えもしなかった「死」や「病気」を急に目の前に差し出されたような気がしました。

幸運にも再検査の結果は乳がんではありませんでした。

しかし今後は、半年に1度の経過観察が必要となります。

今回は私の乳がん検診と再検査までの流れ・費用・感想などの体験記です。

当初はこの体験を記事にすることを迷いました。

実際に乳がんと闘っている方も沢山おられると考えたからです。

ですが私と同じように、再検査の結果を受け取って不安を感じている方のご参考になればと思い、書くことにしました。

この記事が、乳がん検診を受診するきっかけになれば嬉しいです。☺

自治体による乳がん検診~再検査まで【全体の流れ】

【2021.春ころ】自治体から乳がん検診の案内のハガキが郵便で届く

【2021.10.18】自治体が指定する施設で乳がん検診受診(2週間前に予約)

【2021.11 .8 】自治体から検査の結果が封筒で届く

【2021.11.11】予約した総合病院で再検査・結果判明 (2日前に予約)

乳がん検診の種類

乳がんを調べる検査にはマンモグラフィ超音波(エコー)があり、年齢によって適した検査が異なります。

(この他にも視診や触診もあります。)

  • マンモグラフィ…40歳以上の女性に推奨されている検査
  • 超音波(エコー)…40歳以下の女性に推奨されている検査

マンモグラフィ検査は乳房専門のレントゲンで、乳房を専用の機器で挟み、薄く伸ばすことで極少量の被曝で乳房の状態を撮影します。

乳がんがある場合は、画像に白く映りますが乳腺も白く描出されてしまいます。

乳腺は一般的に40歳以上は乳腺が減少してくるため40歳以上の検査ではマンモグラフィーが推奨されています。

しかしマンモグラフィーは乳腺が発達している若い世代には、がんの発見が難しい、またはがんかどうかの判断が難しい場合があります。

このことから40歳以下の検診には乳腺超音波検査(乳腺エコー検査)を推奨しています。

各自治体などが40歳以上の女性に対し、乳がんの検診を行う場合は、原則としてマンモグラフィが行われています。

私が所属する自治体では3Dマンモグラフィー (トモシンセシス)で40歳以上の乳がん検診を行っていました

3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)とは

乳房X線撮影の新しい技術です

  • 多方向から撮影した投影画像をもとに再構成され、その立体画像の視点の変更や、任意断面の表示機能
  • トモシンセシス画像は、視点を変えて診ることができるので、重なりの多い部分でも、関心部分を見つけ出しやすくなります。

(出典:地方独立行政法人 公立甲賀病院HPより)

自治体による乳がん検診(最初の検診)

かかった時間:およそ30分(受付~検査終了まで)

自治体が指定する施設で3Dマンモグラフィー(トモシンセシス)による検診を受けました。

まず最初に受付で問診表を記入しました。

(出産経験数や親族のガンの既往歴なども記入します)

その後は指定された検査着に着替え、3Dマンモグラフィーによる検査を受けます。

検査は、左右の胸それぞれをタテ・ヨコと挟んで撮影します。

胸がギュッと押しつぶされるので、ちょっと痛いです💦

個人的には我慢できないほどの痛みではありませんでした。

待ち時間はなく、この日の検診は受付~検査終了までおよそ30分で終わりました。

乳がん検診の結果は3週間後に郵送されてくるとのことでした。

私は数年前にもマンモグラフィーと超音波(エコー)による乳がん検診を受けたことがあります。

(その時は「異常なし」の結果を受け取りました。)

今回も気になる症状はなかったので、軽い気持ちで検診を受けました

結果到着~再検査の予約まで

最初の検査からおよそ3週間後に郵送で結果が届きました。

前回「異常なし」の結果はハガキで届いたため、白い大きな封筒を目にした私は…

なんだかイヤな予感がするな…

それまでは乳がん検診を受けたことすら忘れかけていたのに、封筒で結果が届いたことに不安がよぎりました。

封筒の中には私あてのA4用紙が1枚と、医療機関あての厚みがある茶封筒が入っていました。

今回の検診の結果、精密検査を受ける必要があると判定されました。

それ以上の詳しいことは記載されていません。

用紙の裏には再検査が受信可能な総合病院のリストが記載されていました。

(自分で病院を選んで再検査の予約をする必要があります)

リストに記載された総合病院の中から診察券を持っている病院に予約の電話をしたところ

乳がんの再検査の予約は大変込み合っています。

今から一番早い予約可能な日は〇月〇日です。

最初に電話した病院の方が案内した日は、2か月半も先の日付でした。

2か月半も不安な気持ちを抱えたまま過ごすのはイヤだな

その後いくつかの病院に電話をし、一番早く再検査ができる病院で検査を受けることにしました。

その病院では、電話をした2日後に受信可能とのことでした。

病院によって、予約までの待ち時間が全然違うことに驚きました。

  • 少し待ってもいいから掛かりつけの病院で検査がしたい
  • 初めていく病院でもいいから、はやく検査がしたい

このあたりは人それぞれ考え方が違うと思いますが、私は後者を選びました

再検査

再検査当日の流れとかかった時間

AM

  • 受付 15分(自治体から届いた医療機関あての封筒を提出)
  • 待ち時間 2時間
  • 医師による問診・触診 15分 
  • エコー検査 30分

PM

  • 受付 5分
  • 待ち時間 2時間30分
  • 医師による結果説明 10分

医師による問診・触診

診察室に入ると、医師は穏やかな笑顔で迎えてくれました。

(とにかく待ち時間が長かったので、先生の顔をみただけで安堵しました💦)

持参した自治体から郵送された医療機関あての茶封筒は最初に受付で提出しています。

その封筒の中に入っていたであろうレントゲン写真を前に、医師は言いました。

右胸のこの白く映っている丸い部分が、ガンの可能性があるので再検査が必要だと判断されたようですね

しかし素人の私がみても、よく分かりません。

そんな私に向かって医師は続けます。

マンモグラフィー検査は、胸を挟んで撮影するので、乳腺がぎゅっと圧縮されて丸い影のように映ることがあるんですよ

そうなんですかぁ(よく分からないけど…)

私が見た限りでは、おそらくガンではないと思います

ガンだったとしてもごく初期のものか、良性の腫瘍の可能性が高いです

この医師の言葉で、それまで重くのしかかっていた不安が、ふっと軽くなったような気がしました。

だけど、念のために超音波(エコー)検査触診をしましょう

その後、診察室ですぐに触診を受けました。

触診では、しこりなどは確認されず、とくに問題ないとのこと。

ホッとしていた私に医師はいいました。

普段からご自分で乳がんのセルフチェックをしていますか?

…いえ、全然していません

恥ずかしながら、これまで一度もセルフチェックをしたことが無かった私。

月に1度はセルフチェックをしてくださいね

と優しく言われ、自分の意識の低さにちょっと恥ずかしくなってしまいました。

問診・触診の後は別のブースへ移動して超音波(エコー)検査へと続きます。

超音波(エコー)検査

超音波検査室に移動すると、個室では女性技師が待っていました。

左右の胸を丹念に検査していきます。

以前にも超音波(エコー)検査を受けたことがありますが、今回はその時の倍以上の時間をかけて検査しました。

やけに時間がかかっているけど、なにか異常でもあるのだろうか?

超音波(エコー)検査中に、一度は軽くなった不安がまたムクムクと膨らんできました。

ですが検査技師は医師ではありません。

その場での質問は控え、再び大きくなった不安とともに検査室を後にしました。

(検査技師の女性との会話はほとんどありませんでした)

* * * * *

余談ですが、超音波(エコー)検査の結果がでるまでに1時間かかります。

そのため通常なら別の日を予約して、後日検査結果の説明を受けることになります。

(病院によって違うと思いますので、ご参考までに)

しかし私は、何度も仕事を休むことが難しく、その日は検診のため丸1日休暇をとっていることを最初の問診で医師に告げました。

すると午後に検査結果を受けられるように手配して頂けました。ですが…

午後の待ち時間はどれくらいかかるか分からないけど…

今日の午後に結果説明の予定を入れておきましょう

という医師の言葉のとおり、午後はさらに長い時間待つことになりました。😱

医師による結果説明

午後13時半には戻ってきて、受付をしてください

言われたとおり、昼食を済ませてから再び病院に戻りました。

持参していた本をとうに読み終えたころ、ようやく診察室に呼ばれました。

医師は超音波(エコー)検査の結果をみながら、こう言いました。

線維腺腫という良性の病変ですね。

今回は精密検査の必要はありませんが、半年後にまたマンモグラフィー超音波(エコー)検査で様子をみましょう

そしてその場で、半年後の検査の予約をしました。

ここでようやくホッとして気が抜けてしまい、ヘラヘラとしてしまった私です。

最後に看護師さんからも乳がんのセルフチェックを月に1度はチェックをするように言われました。

朝9時に病院を訪れ、会計を済ませ病院を出たのは16時半でした。

晩秋の冷たい空気を吸い込みながら帰路につくころには、辺りはすっかり暗くなっていました。

乳腺線維腺腫 とは

  • 乳腺にできる良性の腫瘍。10代後半から20代の女性に多く見られ、乳腺の良性腫瘍においては最も多く見られるといわれている

(出典:ドクターズ・ファイルより)

かかった費用

  • 自治体による検診 …1300円(※本人負担額は自治体により違います)
  • 総合病院での再検査 …2830円 (初診料・検査・画像診断)

合計 …4130円

※すべて健康保険証を使っての受診です

※病院によっては初診料・検査費用の他に、特定療養費がかかるので事前に確認されることをおすすめします

感想

これまで病気らしい病気をしたことがなく、入院したこともない私は軽い気持ちで乳がん検診を受診しました。

思いもよらなかった結果を受けとった私は、それまでは他人事のように感じていた「死」について考えるようになりました。

私は未婚で、養っている家族はいません。

幸いなことに両親も今のところ介護を必要とする年齢ではありませんし、私以外の兄弟もいます。

「もし私の寿命が短かったとしても、困る人はいない」

そう考えると、いくぶん気持ちが楽になりました。と、同時に

「もし寿命があと1年で終わるとしたら、果たして自分は今と同じ生き方を続けるだろうか?」

今日と変わらない明日が永遠に続くと錯覚していた私にとって「死」について考えるきっかけとなりました。

「人はみな、いつかは死ぬ」

頭では分かっていたことを改めて身近に引き寄せて考えてみると、それまで見ていた景色が違うもののように感じました。

「他人の目や変化することを恐れて、我慢し続けて死ぬのはごめんだ」

「やりたくもないことで命を削るより、やりたいことを思いっきりやろう」

再検査からしばらく経った今、そんな風に思っています。

おわりに

今回の経験で、乳がんのセルフチェックの大切さを知りました。

(先生や看護師さんに何度も言われたので💦)

乳がんは自分でもチェックできるので、この機会に月に1度は実行しようと思っています。

痛みなどの自覚症状がない限り、日々の生活に追われ検診に行くことさえ後回しにしてしまいがちです。

乳がん検診や子宮がん検診などの女性特有のがん検診は年齢により自治体からの補助もあります。

定期的に受診する習慣を持つことで、早期発見にもつながることを改めて知った経験でした。

乳がんのセルフチェックに関する参考リンクはこちら

がんを学ぶ

(おまけ)

病院での検診の待ち時間はとにかく長いので、お好きな本📖を持参することをおすすめします。🤣

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ここまでお読み頂いてありがとうございました。

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